フォルトゥナの瞳 書評

最近映画でもやっているフォルトゥナの瞳の小説を読みました。今回はその書評をやります。

 

死期が迫った人の体の一部が透明に透けて見える力を突然授かった青年は、幼い頃家族を火事でなくした天涯孤独な身の上だった。

その力を使えば、他人の命を救えることを知り、しかしそれと同時に自分の命を削ってしまうことを知る。命を救った女性と初めての愛を知り、幸せな生活、未来を想像するが、大勢の命を救うのに、自分の命をかけるべきか主人公を悩ませ、最後にとった行動とは....

 

最初にこの本を知ったのは本屋でCM映像が流れているのに目をとめてからである。最初に思ったのはデスノートに出てくる死神の目。(笑) その目で初めてできた彼女の命を救う展開なのかと勘違いしていたが、少し違った。主人公は自分と彼女の未来とその他大勢の人命を天秤にかけた最後の選択を迫られる。

 

力を始めて使えるようになるときから、人の運命を変えてまで助けるべきなのか主人公は悩まされる。

そして普段の自分の身の回りの出来事もそういった決断の連続してできたものだと感じ始める。

今までならためらってしなかっただろう行動を起こし、幸せをつかみとっていく。そんな日常のこの一瞬も運命なのだと思わせる作品となっている。最後の展開にも驚かせられること間違いなし。